旬の画像19年 No.19  秋吉台 歴史の道を歩く   12月9日


秋吉台の自然に親しむ会では
美東町社会教育課長 池田善文氏の案内で
秋吉台の歴史の道を歩いてみました

この街道すじの両側は昔は秋吉台草原だった所で
吉田松陰や高杉晋作、伊藤博文らも草原を見ながら街道を通ったことでしょう

昔の名残として街道松の根株が随所に見られ
また、この付近の街道は石畳のように敷石があるのだが
この時期落ち葉が多く敷石が見られ無いのが残念です

赤間ヶ関街道を外れ町道、秋吉台〜鳶の巣線では
日本を代表するサンゴ化石、ナガトフィラム(長門サンゴ)について
参加の秋吉台科学博物館館長の配川氏より説明をしていただきました

鳶の巣集落の奥にある
秋芳洞の最深部、葛ヶ穴(深さ40b)を観察して
長登鉱山跡(烏帽子抗)のズリ場へ
烏帽子抗は輝コバルト鉱、コバルト華、灰鉄輝石などで有名ですが
中でも灰鉄輝石のイチョウ葉のように大きくなる結晶は特に有名です

烏帽子抗ズリ場より長登銅山へ向かう道中には
非常に珍しい褐鉄鉱の焼けの露頭や
マブの跡が多数見られる

花の山のズリ跡には
銅などの鉱物を含む地層によく見られる
シダ「ヘビノネゴザ」(画像の下部分の枯れたシダ)も多数見られた

山中をさ迷い、藪こぎの末13時に長登銅山跡に無事到着
30分で昼食を済ませ
池田氏の案内で瀧の下大切山四号抗へ向かう

大切製錬跡は池田氏が奈良時代の須恵器を発見して
長登銅山が古代の銅山遺跡であることが判明した所でもあります
この付近からは木簡が多数出土して
木簡から長登銅山跡が長門国直轄の役所跡だったことが明らかになりました

銅の採掘も終わり頃になると
絵の具の顔料となる緑青が収入源で
当時は年間五千両もの売り上げがあったようですが
その製造方は家々の秘伝で文献には残っていないそうです

瀧の下大切山四号抗は大切立抗より
急な坂を200bばかり登った所にあります
瀧の下大切山四号抗の中には縦横無尽に採掘抗があり
榧ヶ葉山の斜面に無数にある立抗と繋がっているようです
瀧の下大切山四号抗の壁面の割れ目には緑青が浮き出ています

榧ヶ葉山の急な斜面を登って行くと
立抗が至る所にあります

榧ヶ葉山の尾根筋を南へ縦走すると
畜産試験場(旧育成牧場)の草地へ出て
ほっと一息つける風景が望めます

秋芳稲荷〜赤間ヶ関街道〜鳶の巣鉱山跡〜長登銅山跡
〜畜産試験場〜赤間ヶ関街道〜秋芳稲荷
行程 7時間30分

撮影 12月9日

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